<1票の格差>名古屋高裁も「違憲」 09年衆院選(毎日新聞)

 「1票の格差」が最大2.30倍となった09年8月の衆院選は選挙権の平等を保障した憲法に反するとして、名古屋市の男性が愛知1区の選挙無効を愛知県選管に求めた訴訟の判決が18日、名古屋高裁であった。高田健一裁判長は格差が2倍以上となったことについて「1人1票制に反する」として、愛知1区を含む小選挙区選挙全体を違憲と判断した。選挙無効は「公の利益に反する」として請求を棄却した。

 同衆院選を巡る同種訴訟で違憲判断をしたのは、大阪、広島、福岡高裁に続いて4件目。他に違憲状態が2件、合憲が1件ある。

 判決は、同衆院選で議員1人当たりの有権者数を比較した1票の格差が2倍以上となった選挙区を45選挙区(全体の約15%)と指摘。「このような投票価値の不平等が生じている場合、1票の投票権と2票の投票権を持つ者が生ずるのと同じ」として、有権者の1票が等しい価値を有する「1人1票制」に反すると述べた。そのうえでこの格差を「(選挙制度を決定する)国会の合理的裁量を超えており、憲法違反と判断せざるを得ない」と判断した。

 また同衆院選で有権者数が最少の高知3区と愛知1区の格差は1.75倍だったが、判決は「愛知1区の選挙は選挙制度として小選挙区と一体で、違法の評価を免れない」とした。

 小選挙区の区割りは、定数300のうち47を各都道府県に割り当て、残りを人口比で振り分ける「1人別枠方式」を採用しているが、判決は「区割りを定めた02年時点で既に格差が2倍に達し、違憲状態だった」とした。公職選挙法の規定で、国政選挙の無効確認訴訟の1審は高裁で審理される。【式守克史】

【関連ニュース】
1票の格差:福岡高裁が違憲判決 無効請求は棄却 衆院選
1票の格差:09年衆院選小選挙区は合憲 東京高裁判決
1票の格差:小選挙区は「違憲状態」判決…高裁那覇支部も
1票の格差:東京高裁判決で原告が上告
1票の格差:東京高裁判決 「違憲」明言なしに原告不満も

JAYWALK中村容疑者「1年前から覚醒剤使用」(産経新聞)
<訃報>佐藤昭子さん死去 81歳 田中角栄元首相の秘書(毎日新聞)
強殺認定に不服、弁護側控訴=2人殺害、裁判員判決で−鳥取(時事通信)
<三菱自動車>欠陥隠し裁判 ふそう元会長ら有罪確定へ(毎日新聞)
<厚労省調査>2人目以降の出生、夫の育児時間長いほど増加(毎日新聞)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。